====World History=====================================================
謎 の 世 界 史 人 物 伝
---No.11---
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●◎○ オクタヴィアヌス 前63〜後14 ○◎●
////概要データ////
ローマ帝国初代皇帝。在位前27〜後14。
ローマの独裁者カエサルの養子になったことから、有力者にのしあがり、カ
エサルの暗殺後は、敵対勢力をたくみにあやつり、次第に権力を集中させていっ
た。前31年には最大のライバル、アントニウスとクレオパトラ連合軍をアク
ティウムの海戦で破った。元老院とは協調をはかり、アウグストゥスとなって
皇帝に就任した。
////周囲の状況////
ローマはすでに世界帝国となり、地中海世界の覇者になっていた。最後の砦
は、クレオパトラのエジプトのみとなっていた。東方世界ではパルティアと抗
争を繰り返していた。
ローマ国内では、貴族の代表である元老院と軍を代表し市民に人気の将軍達
とで対立していた。その中でも次第にカエサルが抜きん出てくるものの、旧勢
力である元老院はこころよく思っていなかった。
////人物ロマン////
前63年9月23日、オクタヴィアヌスはローマで生まれた。本名ガイウス・
オクタウィウス。
同名の父は、一族初の元老院議員となったが彼が4歳の時に死亡している。
しかし、母がカエサルの妹ユリアの娘であったため、路頭に迷うことなく出世
の道を歩むことができた。
前46年にはカエサルのスペイン遠征に従い、前44年には弱冠18歳にし
てパルティア遠征に司令官として赴くことになっていた。
しかし、イリュリア(現アルバニア)で遠征の準備中、カエサルが元老院にそ
そのかされたブルートゥスに暗殺されてしまい、あわててローマに戻った。
その時、すでに権力はカエサルに目をかけられていた将軍アントニウスとレ
ピドゥスに握られていたが、カエサルの遺言によってオクタヴィアヌスが彼の
相続人となり勢力を盛り返した。
そんな中、元老院議員の有力者キケロがアントニウスと敵対していたので、
対抗馬としてオクタヴィアヌスに近づいてきた。若いオクタヴィアヌスを御し
やすいと見てのことだった。
キケロの思惑通りアントニウスは、オクタヴィアヌスに追い詰められるがこ
こからが違った。
オクタヴィアヌスは、突然ローマに戻り強制的にコンスルに就任。3ヶ月後
にはアントニウスとレピドゥスの3人で協定を結んだ。世に言う第2回三頭政
治の始まりである。元老院議員はこれによって政治から再び締め出され、キケ
ロはアントニウスの部下によって暗殺された。さらに翌年の末にはカエサルの
暗殺者ブルートゥスとカシウスをギリシア北部のフィリッピで破り自殺に追い
込みカエサルの仇を討った。
ローマ領は三頭政治の主役3人に分割されたが、レピドゥスはオクタヴィア
ヌスに対する陰謀が発覚してしまい、そうそうに脱落。残るはアントニウスの
みとなった。
東側を支配したアントニウスであったが、そちら側にはかつてカエサルを虜
にしたエジプトのクレオパトラがいた。アントニウスはクレオパトラに夢中に
なりエジプトにこもりがちになり、また東方の敵パルティアとの戦いにも敗れ
てローマ人の反感を買った。さらにローマをクレオパトラのものにしようとし
た時、オクタヴィアヌスは元老院の指示の元、前31年9月2日、アクティウ
ムの海戦で2人を自殺に追い込んだ。
この決戦によりローマにほとんど敵はいなくなった。
オクタヴィアヌスに逆らえるものはいなくなったが、彼は慎重だった。せっ
かく集中した権力を一旦元老院に返還し、改めて元老院から譲られるという形
をとったのである。前27年1月27日のことだった。
あくまでも元老院を尊重し、その上で権力を集中することによってカエサル
の二の舞を踏まないようにしたのである。これをもって帝政ローマの始まりと
される。さらに元老院からアウグストゥスという称号を送られた。
////キーワード////
元老院 貴族出身者で構成される共和政時代の最高の立法機関であったが、
帝政以後力を失う。
カエサル 前100?〜前44 第1回三頭政治を経て、ガリアに遠征。ロー
マを独裁するものの「ブルートゥスお前もか」の言葉を残して暗殺された。
アントニウス 前82〜前30 カエサルに目をかけられ、ローマの東方を一
時支配するもののクレオパトラに魅了され、オクタヴィアヌスに攻められて
自殺に追い込まれた。
クレオパトラ 前69〜前30 プトレマイオス朝エジプトの最後の女王(在
位前51〜前30)カエサル、アントニウスとローマの実力者を次々と虜に
し、王位を守ろうとするもののオクタヴィアヌスに破れ、自殺した。
パルティア 前255〜後226 イラン系遊牧民の族長アルサケスがシリア
で自立、建国。前2世紀以降強大となり、しばしばローマと戦端を開く。サ
サン朝ペルシアに滅ぼされた。
レピドゥス ?〜前13頃 カエサルに目をかけられた武将の一人であり、第
2回三頭政治に参加して北アフリカを支配するが、そうそうに脱落。さらに
オクタヴィアヌスを落とし入れようとして発覚し、前36年に失脚した。
ブルートゥス 前85〜前42 カエサルと親しくしていたが、元老院にそそ
のかされて暗殺してしまう。しかし、その後継者オクタヴィアヌスに敗れて
自殺に追い込まれた。
コンスル 執政官。最高政務官。任期一年で2名選ばれた。
アクティウムの海戦 前31年9月2日、ギリシア北西海岸沖でアントニウス
クレオパトラ連合軍をオクタヴィアヌスが撃破。この後、エジプトはローマ
の一属州となりローマの地中海世界制覇が完了した。
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次号予告 アウグストゥス
あとがき 今回は、その後がありません。と、言うのは次号のアウグストゥス
に続くからです。要は前後編ということですね。当初は続けるつもり
はなかったのですが、結構、その後の部分がおもしろくなりそうなの
で分離してみました。後継者を決めるまでが大部分になると思います。
お楽しみに。