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おもてりお |
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2002年1月21日
新聞報道とテロパラ
このページはもっと真面目なことを書く予定だったのだがタイムリーな話題なので御勘弁を、多少はなんでも書いていこうと思う。
ご存知の通り1月19日の午前8時40分東京都新宿区西新宿二、新宿中央公園で爆発事件が発生した。この事件について讀賣新聞で『作家藤原伊織氏の直木賞受賞作品「テロリストのパラソル」で、同公園に仕掛けられた爆発物が爆発するシーンがある。』と締めくくっていたので少しだけ違和感を覚えたのである(他新聞は知らない)、というのも例に違わず「テロリストのパラソル」はミステリー小説だからである。ハードボイルド小説といった感じも強いが(人が死ねばミステリー、といった名言もあるが)、どちらにしろ私はその手の小説というのは漫画と同じ物だと思っているので、とくダネ!でそのように説明があっても特に感じるものは無いが、全国紙の新聞という媒体にその名前が載るとなかなか目を引くものである。
テロパラといえば、史上初江戸川乱歩賞直木賞ダブル受賞として有名である。にも関わらず讀賣新聞に直木賞としか書かれていないのは江戸川乱歩の名前を出すと、どうしても『ミステリー=娯楽=新聞の記事に相応しくない』というイメージのためであろうか。しかし21日放送のとくダネ!においても直木賞としか触れられなかった。『江戸川乱歩賞=ミステリーのイメージ=程度が低い』『直木賞=文学のイメージ=高尚』とでも思われているのか。当時この単行本は国内で最も売れた作品である(現在は不明)。であるから小説を読まない人は名前を知らないが、読む人なら誰でも読んだことがある作品であるということもできる。著者の藤原伊織氏は東京大学仏文科卒、その後大手広告代理店(株)電通に入社、絵に描いたようなエリートである。その経歴が偽りではない事を示すがごとく、登場人物の描写には目を見張るものがあるが、私のような人間には文章が難しすぎて理解しながら読み進むのが非常に困難な作品であった。
公園で爆発事件があっただけでわざわざテロパラの名前を出すことなのか、と思ったのだがこの事件も 中央公園で起こりフリーマーケットが行われていたことに当初気付かなかった。著しく有名な作品なのでこの犯罪を企てた人物が読んでいることは間違いないようだが、問題は中央公園を選んだことに必然性があるかどうかである。数日前にも2件ほど爆発事件が起きているが関連性は不明のままだ。19日の爆発は不幸中の幸い、一人が被害を受けただけで済んだが、小説のテロは文字通り死傷者50人以上を出す大惨事であったから、酷似とは言い難いのではないかもと思うがその点はさして重要ではない。
結局この事件や、最近を通して思ったことは、新聞は面白いという事実であり、中央公園で爆発事件が起これば藤原伊織の名前が新聞に載るが、例えば作品の知名度というものを無視しても、横浜の暗闇坂で巨木の上に刺さった死体が発見されたなんてことになっても新聞は決して島田荘司について触れることは無いと想像されることも愉快といえる。私にとってはどちらとも同じ歴史的背景を扱った漫画なのであるが。