| HERO 第2話 |
久利生と補佐官の板垣が現場についたときにはもう沖縄本土から巡視艇でやってきた捜査一課の数人到着していた。 すでに一人の男が捜査官から事情を聞かれていた。どうやら彼が事件の容疑者らしい。 「あれ?」 「どうしました?」 「ないんだよな〜。遺体。」 「え!」 潮の香りがすがすがしい港には“被害者”であるはずの遺体がそこにはなかった。 「どッかにもう捨てちゃったんじゃないですか?ぶっそうっすね。」 「とりあえず聞いてみるか。」 このままでは何がなんだかさっぱりである。事情聴取中の捜査官に歩み寄った。 巡視艇で現場に急行すると男が一人警察官に事情を聞かれていた。 早速警官の一人が俺に話し掛けてきた。 「どうもわからないんですよ。人は殺したけど死体はないていうんですよ。」 「は?」 「まーいい。容疑者の名前は?」 「マナカジュンと名乗っています。」 「マナカジュン・・・。」 「とりあえず話を聞こう。」 マナカジュンと名乗る男は、ほっそりとしていて、めがねをかけ、黒いジャケットを着ていた。身長は170といったところか。 「マナカさん。沖縄県警のもんだが・・・事情を聞かせてもらおうか。」 「もうすぐ死体は出ますよ。安心してください。まだ死体はありませんがね。」 「どういうことなんだ。教えてくれ。」 「もうすぐ全部わかりますよ。」 「?」 「すみません。この事件どうなってるんですか。」 突然話に誰か入り込んできた。どうやら検察官が到着したようだ。またうざい検察が来たのだった。 「ちょっといいですか。」検察官は俺だけと話したいようだった。 「遺体はどこなんですか?」 「まだ捜査中だ。どっかに隠してるかもしれないだろ?」 「それはないですね。」 「は?なぜ言い切れるんだ?」 「ひところしました〜〜。って電話してきてるんでしょ。普通そんな電話かけてくるのは殺してあとすぐでしょ。」 一瞬俺はこの低い声に聞き入ってしまった。 「・・・・とにかく捜査中だ。検察は関係ない。」 「そりゃないっしょ。検察だって仕事するんだから。」 「え?」(この声にはなんとなく聞き覚えがあった。) 「お前、名前は?」 「久利生です。」 軽くなずきながらいった。 (やっぱり・・・) 「お前、久利生公平か?中学同じだった。渡辺だよ。」 「先輩っすか。」 「そうだよ。」 二人は語り合った。 ・・・容疑者をほッポリ出して。 |
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