| HERO 第1話 |
三億円事件。 この物語は、昭和63年迷宮入りした俗に言う三億円事件の真実の物語です。 三億円事件が起こった前年、昭和42年。 ある製薬企業の就職試験の最終面接が行われていた。 そして、この企業の就職試験がある男の運命を変えた。 この日、東京のとある大通りを歩く一人の男がいた。 この男、「片桐洋平」は当時大学4年生。就職活動の真っ最中であった。 そして、この製薬企業は片桐にとって最後の面接を受ける企業であり、もっとも入りたい会社であった。 しかし、この企業の面接は相当厳しく、約10000人近くうけたなかで最終試験に残ったのはわずか56名だった。 そのなかで片桐は見事最終審査にこぎつけたのである。 そして今日がその最終試験の面接であった。 ―――北洋製薬(株)最終試験場――― 「次の人はいって。」 「はい。」 緊張が走る。 中は三人の検査官と副社長の4人がひとつのいすを囲むように座っていた。 とにかく、練習したとうりに・・・ 「きみは・・片桐洋平君。」 「はっはい。」 「まーとりあえずそこに座ってくれ。」 「はい」 「では君にいくつかの質問をする。正直に答えてくれたまえ。」 「はい」 「君はなぜこの会社に入りたかんったんだね?」 「はい。私に合っている会社だと思いましたし。」 「そうですか」 「では私から質問しよう。」 突然副社長が立ち上がった。 「あなたはこの企業のためにいのちを捨てることができるかね?」 「えっ」 私はとまどった。しかし・・・ 「はい。捨てられます。」 「ほー」 と、3人の管理間と副社長がごそごそとなにやら話し始めた。 何秒かしたあと4人は下の席についた。 「では君は合格だ!」 「え!」 びっくりした。やはりあの言葉が聞いたのか・・・ いまさらどうだっていい。とにかく合格したのだ。 「では早速だが君に仕事を与える。」 「早速ですか?」 「そうだ。」 「どんなことを?」 「君には現金を強奪してもらう。」 「えっ」 とまどいとともにそれははじまった |
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