蒼い石 vol.3
「何度も後悔した。」
うつむきながら金髪の青年が、何かに誘われるように話し出す。
「何度も何度も・・・そして思い出すたびに・・・「自分が許せなかった。」」
気が付いたら自分もつぶやいていた。最後の言葉を。それに青年が驚き、顔を上げる。
続きの・・・話されるであろう言葉をかわりにつむぐ。
「何度せめても・・・何度後悔しても・・・自分を許せるわけでもない。・・・そして」
「「大事なものが帰ってくるわけでもない。」」
再び言葉が重なる。
「・・・なあ、その相手って女か?」
長い沈黙のあと、不意に気になって聞いてみた。どこまで同じなのかが気にっなった。
「・・・両方。」
「は?家族とか?」
「いや・・・。」
「一人は・・・俺を守って死んだ。理由があってろくに動けない俺なんか放っておけばいいのに・・・
放っておけば・・・一人なら簡単に逃げれたのに・・・一緒に逃げて・・・一緒に生きようって。
・・・だけど・・・『彼』は死んだ。・・・俺って言うお荷物がいたせいで・・・。」
「・・・。」
「もう一人は・・・女性。すごく強くて・・・って力がって言うわけじゃなくて・・・彼女は自分の宿命にも負けずに光り輝く人・・・だった。
そんなところにとても惹かれていた・・・。なのに俺操られてて・・・彼女を殺そうとして・・・でも何とか止めれて、
・・・彼女が微笑んでくれて・・・だけど・・・『あいつ』が現れて・・・目の前で殺された・・・。
言葉ははっきり言って要領を得ていなかった。
だけど青年の様子と自分の経験でわかる・・・悲しみの深さが・・・
「俺・・・守れるようにって・・・そのために強くなろうって決めて・・・なのに・・・!」
青年の眸から水があふれる。
(ああ。ないている・・・。)
その様子でさえも美しいと思う自分に少し驚く・・・。
「俺は・・・「俺は大事なものを守ってやれなかった。」
言葉をさえぎり話し出す・・・。
「ある方法で、少しの間だけ生き返らせれたときにあいつ言ったんだ・・・『ありがとう』って・・・
そして『自分の分までいろんな世界を見てきてくれ』って・・・だから俺は今も旅を続けている・・・
もちろん俺の趣味でもあるけどな♪」
「・・・。」
沈黙が場を支配する。
「なあ・・・一緒に旅をしないか?」
「はあ?」
青年が驚く。言った自分も驚いている。
『一人で気ままな一人旅♪』ってのがモットーのはずじゃなかったのか?と自分に問う。
「結構楽しいぞ!!みたとこ、魔法強そうだしさ。それにトレジャーハントもいいもんだぞ!!」
こいつをほおっておけない。それが一番の理由。同情なんかでも自己満足でもない。
俺はこいつと旅がしたい。だから・・・
「だから、お前がしなければいけないことを終わらせて来い。」
「!!」
青年がすごく驚いているようだった。
「なんで・・・」
「なんとなくな・・・雰囲気でさ。なあ・・・逃げててもなにも始まらないぞ。」
「・・・そうだよ・・・俺は・・・逃げてきてしまったんだ。」
「どうして?」
「怖かった。もう誰かを失いたくないのに・・・。俺は・・・「誰かを失いたくないのなら守ってやれ。」
相手を見据えはっきり言う。
「俺も失うのが怖かった。・・・でも目をそむけるな!!俺は確かに守れなかったけど・・・守ってやれた存在もあるんだ。」
俺は目を伏せて続ける。
「自己満足かもしれないけど、それで少し自分を許せた気がした。お前も守ってやれ!!」
こいつには失いたくない存在があると確信を持つ。だからこそ怖いのだ。
「今度は絶対に守れる!!自分を信じてやれ!!」
「・・・自分を・・・今度こそ・・・ああ・・・そうだな・・・。」
そう言って彼は微笑む・・・その笑顔にはもう迷いがない・・・
「なあ、これ持っててくれないか?」
そう言って差し出した手には、淡く輝く・・・彼の眸と同じ『蒼い石』。
「なっ!これって!!」
「それがあればまた会える・・・そしたらっ・・・――――。」
「・・・っつ!!」
急に光が広がり眼を開けていられなくなる。
(この部屋に入ったときと同じ!!)
(・・・ここは?)
気が付くと、自分は森の中で寝転がっていた。見覚えのある風景に遺跡の周りの森であることがわかる。・・・が
「・・・・っ!遺跡が!!」
目の前にあるはずの遺跡がない。あたり一面見渡す限り森・・・。
「夢・・・だったのか?」
いやちがう・・・確かに自分は遺跡に入り、その奥で確かに金髪の青年と会ったのだ・・・
「一体どうなってんだ?」
起き上がろうとしたときに何かが手の中にあることに気づく。
「これは・・・蒼い石!!」
それを見つめ、最後に彼が言った言葉を思い出す。
「・・・ああ。そうだなあ。」
『一緒に旅をしよう!!』
晴れ晴れとした気持ちで青年は森を抜けていく。
いつか再会するであろうときを思い、また確信をもって。
ーそして気づく
お互い名前を知らないことを
(・・・・・そんときに名前教えてもらわなきゃな・・・。)
fin
あとがき
はい!!くだらない話ですみません。
なんともお粗末な文です。
今回の目的は『キャラの名前をいっさい出さない』です。
でも名前出てなくても分かる人にはわかちゃうでしょう。
オリキャラ考えれなかったんですよ。(爆)
つーわけで、・・・・さよーならー。(逃)