Click here to visit our sponsor
大空にはばたいて


最近、

うちのママが島の外に出てはいけないって言うんだ。

島の外には、怖い人がいっぱいいるらしい。

その人たちに見つかると、もう誰とも遊ぶことが出来なくなるって、

みんなが言ってる。


でも・・・

ある日の朝、

ぼくはとなりの島に住んでいる友達に会いたくて、島を出たんだ。

久しぶりの島の外は楽しかったぁ。

最初、飛び出すときは怖かったけど、

やっぱり島を出てよかった。

渡り鳥達と一緒に風に乗って空に舞い上がり、

ちょっと寄り道して、一面に広がる雲の海に飛び込んだ。


久しぶりの空をいっぱい楽しんだ後、

友達が住んでいる、となりの島に着いたんだ。

友達は、僕が会いに来たことにものすごく驚いてたっけ。

でも、よく来てくれたって喜んでくれ、

久しぶりに2人で遊んだんだよ。

あんまりに楽しすぎて、日が暮れるのに気付かなかったんだもん。

ぼくは、周りが真っ暗になったのに気付いて友達と別れたんだ。

また今度、会う約束をして・・・


帰りは本当に急いだんだ。

だいぶ遅い時間になっていて、

ママも心配していると思ってまっすぐ帰っていたんだけど、

昼間遊びすぎちゃったせいか、ものすごく疲れちゃった。

あまり疲れてたからどこかで休もうと思ったら、下で焚き火をしてるのが見えたんだよ。

近くに羽根の生えた仲間が座っていたから、ぼくも休ませてもらおうと思って、

火のそばに降りたの。


最初、降りたときのその人の顔といったら面白かった。

今日会ったぼくの友達よりも、驚いた顔をしていたんだよねぇ。

じろじろと、ぼくのことをじっと見ては空と見比べ、

今度は、ずっとぼくの羽根を見ていたんだよ。

長いこと、ぼくのことを見ていたけど、

急ににこりと笑って火のそばで休ませてくれたんだ。

おじさんっていい人だろ?

この時聞いたんだけど、おじさんは地を這う人々の仲間なんだって。

背中の羽根は飾りだって言ってたけど、この羽根はすごいんだ。

本物のように動くし、触ると温かいんだもん。

おじさんって本当に優しい人でね、ぼくに温かいミルクをくれた。

ちょっと変な味がしたけど、うれしかったんだ。

ぼくは、そのミルクを飲みながら、おじさんと楽しくしゃべってたんだよ。

でも、途中で急に眠っちゃった。

だって、本当に疲れてたから・・・


気付くと、もう朝だった。

焚き火は消え、おじさんもいなかった。

ちょっとひどいよね、いいおじさんだと思ったのに置いていくなんて・・・

でも、この時からなんだ。

今まで行けなかった空の高いところや、

熱いところ、寒いところにも行けるようになったんだ。

それに、周りが暗くなっても、

知らないうちに付いてた、頭の上の光る輪が周りを照らしてくれるんだ。

ものすごく綺麗なんだよね。

でも、悲しいこともあって、

ママやみんなが、ぼくのことが見えないように無視をするんだ。

ひどいよね・・・