世界から、企業から、レイヴンたちを繋ぐネットワーク世界から「イレギュラー」として。
拒絶されたのはいつからだったろう。
拒絶され、俺が居るという事を世界が拒絶するならば。
世界を破壊して俺を受容させてやる。自分の居場所は自分で作ると誓ったのはいつだったろう。
この世界の者たちが「本物」と信じている「空」。
俺を拒絶する世界が「本物」と認める「空」ではなく。
俺自身で見つける、真なる「空」を見たいと思ったのはいつだったろう。
『地上…空?』
外部集音センサーから入ってくる、分厚いシャッターがスライドする音と共にヘッドセットの通信機越しにオペレーターの声が聞こえた。彼女にも聞こえているのだろう。開かずの扉が開く音が。
無表情、というくらい普段は…俺がACの狭くて暗いコクピットの中で死にかけていたとしても平坦な声で話すくせに。
信じ難いという響きと色の滲む声。
信じたい空を、本物と信じるがいい。
今、俺が俺のACが「地上」と思いこみ佇んでいるこの場所。
頭上に拡がるこの空も、本物の空という保証など。
何処にも、無ければ、何者がしてくれるワケでも無いのだから。