軽い気持ちで手を出すと、途中で投げ出してしまうという よくも悪くもマニアックなシミュレーションを出すiMAGICの製品。アメリカでは数ヶ月前に発売され、このたび完全日本マニュアル付きが出た戦車シミュレーションです。操作できる車両はドイツ軍:パンターX号G型、アメリカ軍:M4A1シャーマン、ソ連軍:T34/85 となっています。
タイトルからも察しが着くかと思いますが、第2次世界大戦の1944年・ヨーロッパ戦線を舞台に、独・露・米のいずれかの軍で戦います。西部戦線ではバルジの戦の名で有名なアルデンヌの森でのドイツ116機甲師団かアメリカ第2機甲師団。東部戦線はミンスクをめぐる白ロシアでのドイツ第5機甲師団かソビエト第5防衛戦車軍から選択します。
ゲームメニューは 各国ごとのクイックスタートとシングルプレイそしてキャンペーンです。残念ながらマルチプレイはサポートされていませんでした。しかし、開発途中までは存在していたらしく、現にメニュー画面には選択することにできない通信機が置かれた場所がありました。ぜひあそべるようにしてもらいたいものです。(相手がいるかが問題だが・・・)
新規中隊長を決める時に 自分の名前と中隊愛称、さらに小隊愛称まで決めることができます。東部戦線ではやっぱり黒騎士中隊かなぁ(^−^)
パッチは現在1.10が発表されています。製品はVr1.08ですのでバージョンアップをすることをお勧めします。サイズは18Mバイトです。
それから、VooDooチップを使用するときのバグで、マウスカーソルが見えないという症状がありますので、タスクバーのファイル名を指定して実行から 実行ファイルpanzerを指定し、 c:\i-magic\panzer\panzer.exe
-vtarget 3dfx とオプションを付けて下さい。

車両のモデリングはいまいちかなぁ?というものもありますし(カラーリングや寸法。歩兵の顔は怖いし^^;)、これが1998年発売のゲームかと思うときがある背景の出来ではありますが(地形テクスチャー欠けすることあり)、車内グラフィックは良い感じです。戦車の操縦は、このHPでも一押ししている「PANZER COMMANDER」(以下PC)と比べると 面倒というか ユーザーフレンドリーでないというか・・とにかくリアル指向なのです。視点はハッチから身を乗り出した戦車長視点:砲塔内のペリスコープから外を見た状態と砲手が一つにまとまった視点:そしてドライバー視点です。これで問題となるのが それぞれの視点で実際出来ることしか出来ないということです。つまり、戦車長は砲撃目標指定とか戦車の方向指示、砲手は攻撃行動のみ、ドライバーは操縦のみ と完全に役割が分担されていることです。敵を主砲で追尾しながら車体の方向を自由に変えれないということですね。PCの操作に慣れきってた私はその思い通りにいかない戦車に戸惑ったものです。

まぁ 戦車の操縦は根性でなんとかなります。それ以上に重要なのは(このゲームの売りでもある)中隊の指揮があるということです。戦車のみならず、歩兵、対戦車砲、突撃砲、野砲と 多数の部隊を指揮しなければいけないのです。これを克服しないことには絶対勝利できません。
最初は面倒だと思われたこの中隊操作は、実は 非常に効率的だったということです。ドラックで移動方向や野砲の砲撃場所を指示したり、広い戦場で効率よく部隊の展開を決めれたり。自分の車両と同型のものに関してはこの画面からワープして操作が可能で、その他の部隊は外ビューからの視点になります。
AIはそんなに融通きくわけじゃないですけど、たまにプレーヤーの裏をかくようなまねして驚かせてくれます。開発側もうまいことやってくれますね。
左の図がMAP画面の一部です。1倍〜8倍まで拡大でき、味方は青、敵は赤、破壊されたユニットはグレーの円で囲まれます。ユニットは小隊単位から1両まで細かく指示が可能で、1〜4倍は小隊単位・8倍になると、1ユニット単位での操作が可能となります。この画面でも砲弾が飛んでいくのが確認できるなど、戦車にのっていなくても楽しめる作りになっています。
この画面だけでもゲームは進行できますが、せっかくですから戦車を直接操縦し、戦闘の主導権をにぎりたいものです。
キャンペーンでの一コマ(中隊長車から撮影。):戦線を突破しドイツ軍陣地に迫るソビエト戦車部隊(後方)。3号突撃砲が3両で迎え撃つが、はっきりいってこんないっぱいでこられた日には防ぎきれません。森のかげから続々と現れるT34とSU85を見た時は、乾いた笑いがこぼれてしまった・・
もう少しゲーム内容を説明しますと、使用されるデータはとても細かいところまで設定されています。歩兵のライフルから88mm対戦車砲まで、それぞれに射程による殺傷率や装甲の厚さによる貫通率まで再現されています。かといえば、戦車の操縦をすごく簡単にすることもできます。私の場合、すべてリアル指定のため、全ての操作を手動でしますが、設定によっては目標までの距離をレーザーレンジのように表示できたり さらに望めばその数値から自動的に砲の仰角まで設定してくれ後は発射するだけというとこまでお膳立てしてくれます。 しかも、現用戦車のようにでこぼこ道を全速走破しようともロックをはずさないように砲が追尾してくれたりします。
このゲームでは乗員や部隊が戦闘をこなし、生き抜き、勝利するたびに熟練度が増していきます。経験を積むことによって、射撃精度が高くなったり、制圧射撃による釘付け状態からの回復が速くなったり だんだん作戦を続けていく上で重要な部隊となっていくのです。
キャンペーンやシングルプレイを始める前に作戦の状態を確認したり 変更できたりするのですが、内容をよく理解していないと いくら敵に大被害をあたえても、評価対象にならないことがあります。日本語マニュアルにはここを訳したところがないので英語がわからないときついです。おおまかな作戦内容は以下の表のように表示されます。(もっと的確な訳あるとは思いますが なにせ英語力が・・)
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Rapid Advance
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急速に前進
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Cauti Advance
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慎重に前進
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Quick Assault
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敏速に突撃
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Prepared Assault
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準備の整った突撃
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Probing Attack
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精査攻撃
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Recon & Security
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偵察と安全確保
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Hold and Refit
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確保し修理せよ
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Prepared Defense
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準備の整った防御
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Hasty Defense
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緊急防御
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Withdrawal
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撤退
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Rearguard
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後方防衛
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Isolated Defense
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包囲された防衛
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Breakout
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包囲網突破
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さらにIntelligenceで諜報部からの詳細な情報もよまないといけないみたいです。長文なため少し辛いですが、現在の状況と任務、そして敵の確認できうる戦力と狙いが書いてあります。
ではここでクイックゲームでの戦闘記録です。
アルデンヌの森に進軍したドイツ軍だが、偵察隊がアメリカ軍の大部隊を発見する。まともに戦ったのでは勝ち目は薄い。そこで丘の間の窪地にさそいこみ 待ち伏せをしかけることになった。ドイツ軍に与えられた部隊はパンターX1小隊・ヘッツアー駆逐戦車2小隊・歩兵部隊2・MG42チーム2・パンツァーファウスト部隊1・88PAK二門・砲兵観測部隊2・そして野砲の支援、以上である。 対するアメリカ軍は確認しただけでM8装甲車4小隊・M4シャーマン小隊4・である。未確認ながら後続の戦車隊がある模様。数は不明である。
戦闘開始。M8装甲車が丘を越えて接近中である。丘の上に配置した観測部隊の報告を元に野砲の支援を要請する。砲弾が炸裂する中双眼鏡を覗くと 戦車が確認できる。M4A1の部隊だ。各部隊に攻撃命令を出しM4の先頭に照準をあわせた。
接近するM4シャーマンを迎え撃つパンター小隊。長砲身75mmはM4シャーマンの前面装甲を撃ちぬくことが可能です。しかし2Kmもはなれると弾かれる確立がたかくなります。遮蔽物の少ない雪原では遠距離での砲撃戦となります。
木の影に隠れることもできますが、戦車じゃすぐ見つかります。歩兵は森の中に入ることができるので、そこにアンブッシュされると発見が難しくなってます。
アメリカ軍は物量で押してきた。まったく羨ましいかぎりである。数分の砲撃戦でなんとか敵の第一波を阻止すいることに成功するが、こちらもパンター戦車1両が大破し2両が行動不能となっていた。 そこに観測部隊より敵戦車部隊が丘の向こうに集結しているとの報告がはいった。そこで無傷のヘッツアー1小隊を敵に発見されぬように迂回させることにした。敵をひきつけて背後から挟み撃ちにする作戦である。
こちらが態勢を立て直したころ、敵の第2波がやってきた。ヘッツァー隊は寸でのところで発見されずに丘の裏に隠れることができたようだ。動けないパンターにその場で援護射撃を指示し、中隊長車は前進する。
なんてこったい。すごい数だ・・・。スコープにはM4の大群が映し出される。敵の砲弾が飛んでくるが傾斜した前面装甲で上手い具合に跳ね返している状態である。しかしいつまでも幸運は続かないであろう。
一両一両確実に仕留めていく中隊長車であったが、数発の敵弾がドライバー付近に集中し、操縦手が戦死してしまった。移動不可能となり、このままでは狙い撃ちされてしまう。後方へ迂回したヘッツァー隊はまだ攻撃をしかけないのか!?。と、やきもきしていると、丘の上からマズルフラッシュが光り、1台のM4が黒煙を上げた。ふぅ、なんとかまにあったようだ・・
まったくいいところで登場してくれたヘッツァー。この部隊のおかげで敵部隊は兵力を前後にわけなくてはならなくなり進撃がその場で停止した。そこに野砲の支援を要請し、実戦ならば敵は相当混乱したはずの状況を作り出した。
ヘッツァーの活躍で敵の侵攻は完全にストップした。その後さらに前進したこの部隊はM8装甲車の部隊と遭遇、壊滅させるも キャタピラを破壊され ドイツ軍もこれ以上どうすることもできなくなり、ミッションを中断することとした。歩兵部隊はいることはいるのだが、なにせ足が遅くとてもじゃないが待っていられないので・・ちなみに88PAKは後方で最後の砦として配置されてました。対戦車砲は一度配置されると その場から移動できなくなるため、キャンペーン等で使用するときは注意されたし。
敵の絶対防衛ラインを突破すると正式なクリアとなるのですが、この時点で終了。次にポイントをいくら稼いだかの評定画面となり、成績がでます。100点採点で34点・・・・。どうやら味方戦車の損害が大きく響いたようです。(簡単にする設定だったり、味方のレベルが敵よりすぐれていたりすると評価に影響します。)
かなりやることの多いゲームですので、腕に自信があるかたにのみお勧めします。ひたすら戦車戦を楽しむならPC,総合的に部隊を指揮してみたいならこのゲーム、といったところでしょうか。歩兵が分隊単位ながら再現されているのはPCにくらべてポイント高いですね。
私も最初は面白いゲームとして紹介していいものか迷ったのですが、噛めば噛むほど味がでる スルメゲームと今更ながら気づいたしだいです。
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